家電エンジニアの家電豆知識

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縦型洗濯機への買い替えの際に知っておくべきこと

 前回の記事 「縦型の洗濯機とドラム式の洗濯機、どっちがいいの?

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 を読んで次は縦型の洗濯機にしようと思った方もいるかもしれないので、縦型の洗濯機を選ぶ際に最低限知っておいた方が良いことをあれこれ書いておこうと思います。

 

 昼間しか洗濯機を回さなかったりで、洗濯機の音が大きくても問題ない方は低価格なベルト式の洗濯機

 深夜など音が気になる時間帯に洗濯機を回すなど少々購入費用が高くても静かさが必要ならDD(ダイレクトドライブ)モーターの洗濯機

 購入費用を抑えておけば故障して修理代が高額になったときに買い替えの決断がしやすいですよね。音が全然気にならない方は無理して高い商品を買う必要はないです。

 音が違うってどう違うのかというと、洗濯や濯ぎの際、モーターの回転が伝わってパルセーターが回転し貯っている水が動くことで鳴る「バシャッバシャッ」という水流の音はどちらも変わりません。変わるのはモーターの音。ベルト式の洗濯機は大きな唸り音がなりますが、DDモーターの洗濯機はその音がかなり小さいです。ベルト式からDDモーターに、DDモーターからベルト式に変えたら驚くと思います。

 しっかりした乾燥が必要なら別で乾燥機を買うかドラム式を

 縦型の洗濯機の乾燥機能ですが、脱水時間を伸ばすだけだったり冷風を当てるだけのおまけ程度のものもあるので注意が必要です。それなりの乾燥を求める場合はヒーターで温める乾燥が付いているか確認しましょう。ただ、縦型の洗濯機の乾燥は乾燥機やドラム式と違って少しですがムラができてしまいます。しっかりした乾燥が必要なら乾燥機かドラム式をおすすめします。

 自分にあった洗濯容量を

 Panasonic我が家の適性容量は?のページがわかりやすいです。洗濯機の容量に対して、洗濯物の量が少なすぎる場合、偏り検知が発生しやすくなり、機械の消耗も早めてしまうので無理して大きいサイズの洗濯機を買う必要はありません。逆に、洗濯物が大きのに容量が小さい洗濯機を選んでしまうと、洗濯回数が増えるため、手間が増えるだけでなく機械の消耗も早くなります。自分の生活環境にあった洗濯機を選ぶようにしましょう。

 洗濯機のタイプと容量が決まったら、脱水槽の材質、運転の設定がどこまで細かくできるのか、風呂水ポンプのあるなし、洗剤や柔軟剤投入の方式などを比較して決めていきましょう。

 ちなみに、ステンレス層はプラスチック槽に比べると洗剤の溶け残りやカビが残りが少ないです。低価格のタイプでよく見かけるのですが、洗い時間、濯ぎ回数、脱水時間の設定ができない機種や柔軟剤の投入機構が本体内部にありお手入れができないため、年数が経つと詰まってしまうものもあります。

 自分がどこまでの機能が必要なのかしっかり見極めて、自分にあった洗濯機を選ぶようにしましょう。

縦型の洗濯機とドラム式の洗濯機、どっちがいいの?

 お客様からほんとうに良く聞かれる質問なのですが、縦型の洗濯機にもいろいろありますし、縦型、ドラム式、それぞれメリット・デメリットがあるのでまずはその辺をしっかり把握して、どれが自分の使い方に合っているのかしっかり考える必要があります。

 

乾燥機能が必要ないなら縦型洗濯機一択

ドラム式の洗濯機はドラムに少しだけ水をはり、水面に衣類を叩きつけることで汚れを落としています。縦型の洗濯機に比べて水道代が安くなるのはこのためです。

 そこだけ聞くと「水道代が安くなるんだったらドラム式で良いじゃん」と思うかもしれませんが、縦型とドラム式の洗濯機とでは購入価格に大きな違いがあるため、水道代の節約だけを理由にドラム式を購入するのはおすすめできません。

 乾燥を使用しないで洗濯のみのコースで使用する場合、タオルなどがわかりやすいですが、柔軟剤を入れてもゴワゴワして仕上がりが悪くなってしまいます。これは衣類を水面に叩きつけられることで衣類の生地が寝てしまうためで、ドラム式は乾燥の風で寝た生地を起き上がらせています。

 

ぼちぼちの乾燥で良いなら乾燥機能付きの縦型でも良いかも

 乾燥機能が必要な場合はドラム式一択なのかというと、個人的にはそうでもないように思います。毎日は使わない、最後に外で干すのでぼちぼちの乾燥で大丈夫、と言う方は乾燥機能付きの縦型も検討しても良いと思います。

 縦型の乾燥機能はドラム式と違って少しムラが出てしまいます。これは縦型がドラム式のように衣類をあげて落としてという作業ができず、同じ箇所に張り付いたまま風を当てるためです。価格差とその方が求める感想の仕上がり具合と天秤にかけて決めると良いと思います。

 

・高額でも洗濯に使う時間を少しでも減らしたいならドラム式

・乾燥が必要でも1日複数回洗濯するなら縦型+乾燥機もあり

 ドラム式洗濯機の良いところは乾燥まで放ったらかしできるところです。一人暮らしや夫婦共働きで家事の負担を減らしたい、子どもが生まれたばかりで手が離せないといった方にとっては大きな価値があると思います。ですが、例えば、子どもがたくさんいて洗濯物の量がとにかく多いといった方の場合は、縦型+乾燥機の方が使い勝手が良くなることもあります。

 縦型の洗濯機に乾燥機を積む場合の利点は、乾燥を回している間に次の衣類の洗濯ができるところです。1日に複数回洗濯する場合はこの方がうまく回転する場合もあるのではないでしょうか。故障した時に乾燥機だけ、洗濯機だけ買い替えできるのもメリットもあります。またドラム式は構造が複雑な分、故障するリスクが高くなりがちで、故障の際の修理費用も高額になりがちであることも知っておいた方が良いと思います。(長期保証の加入はマストです!)

 例えば、主流になってきたヒートポンプタイプのヒートポンプユニット(メーカー保証は3年)の修理はメーカーによって差はあるとは思いますが5万円〜7万円くらいでしょうか。お見積もりをするとほとんどの方が買い替えや修理せずに乾燥なしでを使用することを選択します。

 いろいろ書きましたがドラム式にするかどうかは高いお金を出して購入するだけの価値を感じられるかどうかですね。ドラム式が向いている方にとっては本当に便利な機械だと思いますよ。参考になれば嬉しいです。

マット類の洗濯に注意

玄関マットや足拭きマット、バスマットは洗濯不可の物が多いのですが、みなさん知らずに洗濯機で洗ってしまっていますね。中には知っていても洗っている方も…。

まずは有名メーカーの注意書きを確認してみましょうか。使い方の間違いによって事故につながるような内容は説明書の前半部分、注意書きのところに書かれていることがほとんどです。

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洗濯機取扱説明書注意書き

上から順にシャープ、日立、パナソニック東芝の取扱説明書の注意書きの切り抜きです。

メーカーによって若干差はありますが、どのメーカーも防水性のものはNGです。これは防水性のものが排水の妨げになって水が残ったまま脱水が始まってしまい極端な偏りによる大暴れを防ぐためです。

玄関マットや足拭きマットで裏に防水や滑り止めの加工をしているもがありますよね?あれは確実にNGです。ちなみに、古くなって滑り止めのゴムが剥がれて、本体内部に詰まるなんてこともあります。

日立と東芝の注意書きには「足拭きマットなど厚くてかたいもの」も禁止となっていますね。これは、水を吸収した時に異常に重くなるため極端な偏りによる大暴れを防ぐためです。水を吸収するように作られているため小さいのに異様に重くなるので想定外の偏りが発生してしまうことがあります。

「それでも今まで洗えてたし問題ないでしょ?」とほとんどの方が言うのですが、説明書で禁止しているのには理由があります。洗えているのは、ほとんどが偏りの検知が先に働いて補正に入ってくれるためです。大暴れまで発展するのは本当に稀なパターン。これまで使えていたからと安易に考えているといつか痛い目に遭うかもしれません。

洗濯機が暴れて周りの壁を傷だらけにしたのも見たことがあります。近くにいて洗濯機が倒れてきて怪我をしたり、給水ホースが蛇口から外れて洗濯場が水浸しになることも考えられます。

そんなわけで、明日から厚手のマットや防水加工や滑り止め加工のあるマットは手洗いしましょう。バスマットはお手入れが楽な珪藻土マットがおすすめですよ。

 

 

家電のタッチパネル ぶっちゃけどうなの

冷蔵庫、洗濯機、オーブンレンジとタッチパネルで操作する商品が人気ですね。


冷蔵庫だと表面は平らでボタンの凸凹がほとんど無くて、手を近づけるとタッチ操作する表示が点灯したり、洗濯機は電源の入切のスイッチ


とにかく見た目がかっこいいので私も惹かれるのですが、ぶっちゃけまだまだ故障が多いのでは?という印象です。そして、メーカーの保証期間が過ぎて有償修理になった際の修理金額が高くなることが多いように思います。


タッチパネルの中には、静電気を検知するフィルムと基盤が入っているですが、基盤や液晶部分とフィルムが一体の部品になっていてセットで交換しないといけないものもあれば、基盤、液晶、フィルムとそれぞれ単体で交換できるものもあって、どこが故障しているのか、セットで交換しないといけないのかで金額が変わってきます。(単体で交換できても壊れ方次第ではセットで交換することもあります)


修理費用はピンキリで、メーカーや機種にもよりますが、オーブンレンジでタッチパネルが反応しなくなり、修理費用が4万円を超えて3年もたずに買い替えたお客様もいました。


すごくかっこいいし、「あんな機能いらないと」は全然思わないのですが、故障のリスクは上がると思っておいた方が良いです。見た目にどこまでこだわるのか人それぞれですよね。でも、見た目のかっこよさを選ぶなら、もしものために販売店の長期保証には加入をおすすめします。

お店で見た色と違う! 冷蔵庫の色選びは慎重に。

 冷蔵庫を購入したお客様から「届いた商品がお店で見た色と違う。交換して欲しい」と点検の依頼がありました。「お店で選んだのは白い冷蔵庫だが届いたのは薄いグレーなの」と言われ訪問したところ、確かになんとなくグレーっぽくみえる。

 ですが、すぐに異常なしと判断。お店の照明とお客様宅の照明の色・明るさの違いで違って見えているだけですと説明するも「でもお店で見るとちゃんと白なの」と納得していただけず。部品と取り寄せて新しい部品と見比べてもらうことになりました。

 後日、届いた新品の扉を持って訪問し開封。即座にお客様より「やっぱり白じゃない!」の声。私が扉を持って照明の当たる角度を変えると、お客様、今度は「あれ?」っと。照明の当たる角度を変えるとグレーぽく見えます。今度は最初に届いた商品の扉を取り外していろんなこと角度で見てもらうことに。角度によっては白にも薄いグレーにも見えます。

 最終的に商品を交換しても変わらないことを納得していただき、返品もせずこのまま使用してくれることになりました。

 この商品もそうですが、ホワイトといってもスノウホワイト、オフホワイト、パールホワイト、etcといろいろありますし、どれも照明の種類や明るさ、それから置く場所の周辺の環境で見え方が変化すると思うので、色にこだわる方はくれぐれも慎重に選んでくださいね。

排水できない!コロナ禍で増えた洗濯機の修理

コロナ禍になってもう1年ですかね。幸い、仕事が減ることもなくやれているのですが、作業中のマスクや接客のやりづらさを考えると、とにかく早く収束して欲しいです。夏にマスクしたまま作業するのは本当に辛かった。

 

まだしばらく続きそうなコロナ禍ですが、コロナ禍になって増えた修理の依頼があります。症状は「排水しない」「排水点検のエラーがでる」「偏りや見直し中の表示が頻繁にでる」といった感じ。

 

原因はズバリ マスク

 

洗って、本体内部に詰まらせてしまう方がちらほらいるんです。コロナ禍以前からよく見かけるのはブラジャーのパットや小銭、子供の靴下とかです。あと貼るカイロもたまに見かけます。

 

気になる修理代金ですが、出張費含めて1万円前後くらいになるのがほとんどです。縦型洗なのかドラム式なのか、機械のどこに詰まっているのかで工賃が変わるのでもっと高くなる場合もあります。そして異物除去などユーザーの使い方に問題がある場合は1年以内のメーカー保証も販売店の長期保証に加入していても保証が適応されません。

 

よく「どうやって本体内部に入り込むの?」と聞かれますが、桶とドラムの隙間です。詰め込み過ぎの場合だと運転中に入っていくことも考えられますが、実はほとんどは洗濯後、衣類を取り出す時に入り込みます。大きめの衣類を掴んで取り出そうとして一緒に引き込まれたものが桶とドラムの間にスッと...。気が付かずに次の洗濯を回すと奥に落ちていきます。

 

予防策は

・マスクなど小物を洗うときは洗濯ネットを使う

・ポケットの中もしっかり確認する

・冬は貼るカイロの剥がし忘れがないかチェックする

・小物が入っているときは取り出し時に注意する

 

では、排水のエラーや偏りや見直し中の表示が頻繁に出た時にどうすればいいか。

ユーザーでできることは、まずは排水溝の点検です(※本体真下にあるなど設置状況によっては難しい場合も)。

排水溝に詰まっていなければ、糸くずフィルター、排水ホースと点検して見てください。

 

どこにも詰まりがなければ本体内部の詰まりか排水関係の部品の故障、偏りの場合はモーター関係の部品の故障も考えられるので諦めて修理の依頼をするしかないですね。修理の依頼をして、エンジニアが訪問するのは早くて翌日、日曜や祝日を挟むと翌々日。エアコンの修理依頼が増える夏場になると1週間待ちなんてこともあります。洗濯物が溜まるし、水が残ったままだと臭いもするので大変ですが....。

 

とにかく異物を詰まらせないようにすることです。気をつけてくださいね。